Javaのメソッドとは―クラスメソッド、staticメソッドの説明もあり

Javaのメソッドとは何かについてまとめています。クラスメソッド、staticメソッドの説明、mainメソッドやコンストラクタについてもまとめています。

1. Javaのメソッドとは

メソッドとは、あるロジックを使用してデータ処理を実行する自己完結型のコードブロックです。

プログラミング言語の多くには、プログラム内に名前付きのサブプログラムを作成する機能を備えています。 C言語などでは、このサブプログラムはサブルーチンまたは関数と呼ばれています。 Javaのようなオブジェクト指向言語では、メソッドと呼ばれています。

Javaのメソッドは次の要素からなります。

＜修飾子＞ ＜戻り値の型＞ ＜メソッド名＞ (＜引数＞) {
    // メソッドの処理内容をここに記述する。
}

上記のような体裁でメソッドを宣言します。メソッド宣言の中で、メソッド名と戻り値の型は必須です。メソッド宣言の中で修飾子を指定する必要がない場合であっても、修飾子が宣言されていなければ、デフォルトの修飾子がメソッドに割り当てられます。

メソッド名の命名規則は以下です。変数などの識別子の命名規則と同じです。

Javaの現場では、習慣的にメソッド名は以下のように命名することが多いです。

Javaには、mainメソッドのようにインスタンス化しないでクラスに対して静的（static）に存在するメソッドがあります。このクラスに対して静的なメソッドのことをクラスメソッド、またはstaticメソッドといいます。

インスタンス化して利用するメソッドは、各インスタンスに保持されます。一方、クラスメソッド（staticメソッド）は、各インスタンスに保持されるのではなく、別の箇所にまとめられて用意されます。

Javaのメソッドの呼び出しは、「.（ドット）」を使用して呼び出します。

インスタンスのメソッドを呼び出す場合は、以下のようにインスタンスを格納した変数に「.（ドット）」を使用して呼び出します。

＜インスタンス格納変数＞＋「.（ドット）」＋＜メソッド＞

クラスメソッド（staticメソッド）を呼び出す場合は、以下のようにクラス名に「.（ドット）」を使用して呼び出します。

＜クラス名＞＋「.（ドット）」＋＜メソッド＞

クラス内に定義したメソッド間のアクセスには、次のようなルールがあります。

インスタンスメソッドからクラスメソッド（staticメソッド）は直接呼べる
クラス内で定義したインスタンスメソッドは、クラス内で定義したクラスメソッド（staticメソッド）を直接呼び出すことができます。
クラスメソッド（staticメソッド）からはインスタンスメソッドは直接呼べない
クラス内で定義したstaticメソッドは、クラス内で定義したインスタンスメソッドを直接呼び出すことはできません。インスタンスメソッドを呼び出すには、new演算子でインスタンス化して呼び出す必要があります。